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zoom RSS 魔女裁判ふたたび

<<   作成日時 : 2008/02/11 09:50   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

我々がある人間を憎む場合、
我々は彼の姿を借りて
我々の内部にある何者かを憎んでいるのである。


ドイツの作家 ヘルマン・ヘッセの言葉。

もはや一人の人間に対する怒りとしては
常軌を逸してはいないだろうか。

歌手の倖田來未さんの
「羊水」発言に対する集中攻撃だ。

ニッポン放送でのラジオ放送後に
ネット上で話題となり、
瞬く間にTVメディア全部に波及した。
本人がフジテレビで謝罪するや、
なぜ全局呼んで会見しないのかとブーイング。
ついには少子化担当相にまでコメント発表。
雑誌や新聞といった活字メディアも大騒ぎだ。

発言自体は、確かに科学的根拠もなく
浅はかなものだったと私も思う。
25歳の成人であるスターの発言としては
あまりにもお粗末過ぎよう。
本人が女性ならなおのことだ。

しかし、彼女が
35歳を過ぎた妊娠女性を侮辱するような
明確な悪意があったようにも思えない。
内輪のスタッフのこととて
軽口をたたいたということであろう。
若くしてカリスマ的に祭り上げられたために、
公と私とのけじめの意識が薄かったかもしれぬ。

それでも従来であれば、
親兄弟や芸能事務所、先輩芸能人がたしなめれば
済んだ話ではないか。

ここまで話が大きくなるのには
一体どんな力が働いているのだろう。
空恐ろしいことだ。
まるでヨーロッパ中世の魔女裁判のようだ。

鬱積した庶民の不満が
弱き「仲間はずれ」の女性たちを火あぶりにし続けた。
その野蛮が姿形を変えて、
21世紀の現代に蘇ったというのか。

親方や兄弟子の「かわいがり」に耐えられず
何回も逃げ出した若き力士を
てっぽう柱に縛り付けてなぶり殺しした狂気も
これに通じるものを感じる。

標的を見つけるやいなや、
あっという間に全員のベクトルが揃って
徹底的に標的を攻撃してたたきのめす。

攻撃側は不特定多数の匿名で
いつも安全圏にいる。
マスコミだって大企業だ。
その中の一人一人の責任感など薄いだろう。

それにしても
弱い個人をよってたかって責め立てることで
義憤を晴らしたつもりになっている
この社会の卑小さが哀しい。

強きにかなわないからといって
自分より弱いものに牙を向けるなど、
なんとさもしいことよ。

ネットだITだと技術ばかり進んでも、
結局アクセルばかりでブレーキの利かぬ
衆愚にしか我々はなり得ないのか。

「それはおかしい」と矢面に立つどころか、
世間に迎合する著名人たちも
底が知れるというものだ。

こういうことが「正義」だと
若い世代にすり込んでしまうことこそ、
万死に値する所業と思うが。

もちろん我らの大部分も同罪だ。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
>鬱積した庶民の不満が
弱き「仲間はずれ」の女性たちを火あぶりにし続けた。

その不満の源泉(張本人たち)も偽装しながら安全圏に居ます。誤導される世間を笑いながら・・・と思うと妙にムカつきます。

又三郎
2008/02/11 20:16
良いことも悪いことも振幅だけが大きくなり、長続きしない極端化。猛烈な勢いでイベントを欲し滅びていったローマの轍を再び・・・か?
言の葉ブログ
2008/02/12 06:56

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