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zoom RSS 不安定さに耐え得るタフさ

<<   作成日時 : 2007/12/04 22:45   >>

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物事が宙ぶらりんの状態で延々と続くのが
人の魂をいちばん参らせる。
その状態がどっちかへ決した時、
人は大変な気持ちよさを味わうのだが、
もしそれが国の指導者に伝染すると、
その国は滅亡の危機に瀕する。
カルタゴがローマの挑発に耐えかねて暴発し、
亡びたのはそのためだ。


古代ギリシャの歴史家 ポリュビオスの言葉。

阿川弘之氏の著書 『大人の見識』より。
(言わずとしれた阿川佐和子女史のお父様だ)

氏の海軍経験を元に、
太平洋戦争にまつわる人物のエピソードを通して、
かつての日本人のエリート層が持っていた
「大人の見識」をひもといたもので、
英国に対する私淑も垣間見える。

先の言葉に戻りたい。

宙ぶらりんの状態という、
気持ちの悪い、不安定な状態から
逃げることなく耐え得る資質。
それが国を治めるほどの人間には
必要であるということだ。

0か1かをハッキリさせてすっきりしたい。
善か悪か。邪悪か正義か。
どちらか勢いのある方について
勝った負けたと騒ぐのは下衆の考えなのだ。

二国間ではなく多対一の関係の中で、
一体どこに自国を置くのか、
どの道が国民の幸福につながるのか、
苦渋の中で選ぶ道。
そして選んだことに責任を持つ覚悟。

真のエリートは、
国の危機には自ら進んで前線に赴くという、
ノブリス・オブリージュの伝統を、
未だに英国の王子は受け継いでいるという。
(我が国の皇室にも、そういう意志を示した方が
 いらっしゃったそうだが)

危なくなると
記憶が無くなったり入院したりする、
どこぞの政治家連中と比べるのもおこがましい。

多数決や、3分の2条項という
単純な算数でこの道を決めていこうとする。

とっくにそっぽを向きつつある
かの国と結んだカビの生えた軍事同盟を
生き延びさせることで自らの政治生命を保とうとする。

この国もだいぶ焼きが回ったもんだ。

不安定さに耐え得るタフさを持ち、
国民に将来の夢を与える懐をもつ豪傑はいずこ。

米寿も近い阿川翁の溜息が聞こえてくるようだ。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
>この国もだいぶ焼きが回ったもんだ

何時も的を射た言葉をありがとう御座います。私も焼きが回らないようにしていますが、いつまで持つやら・・・
又三郎
2007/12/07 20:53
この国は、みみっちい金持ちが多い気がします。税制のせいかもしれませんが、富める者としての責任も雲散霧消して、やったもん勝ちの殺伐さ。何が恥の文化か。情けない国に成り下がったもんです。
言の葉ブログ
2007/12/07 21:43

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