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zoom RSS 量子論的企業責任論

<<   作成日時 : 2009/11/22 09:50   >>

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役職とは権力ではない。
責任の所在を示している。
大任重責と知るべきである。


日清食品の創業者で、チキンラーメンを発明した、
安藤百福氏の言葉。

突然だが、原子の構造について、
歴史的に2つの考え方があった。
1つは古典力学的、もう1つは量子力学的。

古典力学では、
原子核の周りに粒子として認識出来る電子が
決まった軌道を回っている。
太陽の周りを惑星が公転するように。

そこでは、どの電子がいつどこにあるかを
正確に予想出来る。

一方の量子力学では、
原子核の周りは、電子の存在確率が
雲のように取り巻いている。
その存在確率の総和は電子の数と等しいが、
どの電子がいつどこにあるかを
予測することは出来ない。
無限遠の存在確率もゼロではないのだ。

それどころか、やっかいなことに
時間と場所の一方を特定すると、
もう一方が特定出来なくなる、
不確定性原理というものがあるのだ。

それでも電子線や光子を当てて、
原子の状態をみようとすると、
今度は、その電子線や光子のせいで
原子の状態が変わってしまう。

だから原子核と電子の位置関係を
正確に観察することは夢のまた夢なのだ。


・・・さて、ここまでが前置きで、
百福氏の言葉に戻ろう。

古典力学的な原子像は、
欧米の企業責任の考え方に、
量子力学的な原子像は、
日本の企業責任の考え方に
類似していると思わないだろうか。

欧米企業では、
責任は権限と一体化している。
どの業務をとっても、責任の所在は明確だ。
そのために役職は存在しているのであって、
管理責任のない担当課長、担当部長などは
そもそもあり得ない。

だから企業の不祥事が出ても、
事実が確かなら責任者はすぐ特定出来る。
処分も責任者が一番重い。
その分企業の浄化も早く済むわけだ。

それに比べて日本企業は奇々怪々だ。
責任と権限が一体化していない。

役職には一応権限はあるが、それは
部署内での仕事の割り振りくらいの裁量しかなく、
一つ一つの業務は担当者に丸投げ。
中間管理職は最終責任は上、実行責任は下だから、
実質責任はないと同じだ。
人事決定権すらない場合も多い。
「名ばかり管理職」など欧米人には理解不能だろう。

社内プロジェクトときたら、船頭は多いが、
誰が最終責任をとるのかは不明だ。

大企業には処遇だけは管理職と同じの
担当課長、担当部長がうじゃうじゃ。
経験はあるので口だけは出すから、
おかげで担当者は右往左往だ。

企業の不祥事が出ても、
まず事実特定が難しい。
意思決定の経過も複雑怪奇で、
いつの間にか決まっているような
冗談みたいなことも少なくないから、
まずそこでつまずく。
責任の存在確率の雲が
会社を覆っているばかりだ。

結局社長に責任は還元されるが、
現場の事情を知らなかった、と言えば、
あぁそうか、でなぜか国内では納得される。
あとは形だけのライン上の課長か部長などから、
誰を「とかげのしっぽ」、つまり生け贄にするか
という話になるだけだ。

無責任のユートピアで未だに遊んでいるのが、
日本のほとんどの企業、特に大企業なのだ。

事実調査や責任追及のためということで、
社内調査チームはいわずもながだが、
第三者調査チームが出来たところで、
その都度企業内の責任構造も変化するから、
永久に真相はわからない。
だから企業の浄化などは望むべくもない。

かくして病理は末期ガンのように
企業全体を覆い、それが徐々に社会をも蝕み、
本質的な改革は進まない。
昨今の不況の一原因でもあるだろう。

欧米企業のやり方がベストとは言わないが、
日本企業のこれまでのやり方は
やはり変えねばなるまい。

役職を責任と一体化させること。

たったこれだけのことが出来ない為に、
労働生産性も上げられないまま
次第に腐敗し老衰していくこの国、社会、企業。

いつまでも放っておいていいはずはない。



なぜ企業不祥事は起こるのか―会社の社会的責任
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